お待たせしました、感想記事後編です。

前編はこちらからどうぞ。

さて、手分けして探しても中々モクローとアシマリを見つけることができないサトシ達でしたが、イワンコが道の匂いを嗅いでいるのを見てロトム図鑑が匂いを嗅ぎ分ける力がとても強い事を教えてくれ、そこからモクローとアシマリを匂いで探すことにしました!
犬は人間の何倍も嗅覚が強いとは言ったものですが、嗅ぎ分けが強いとなると、沢山ある匂いの中からでも見つけてくれそうな頼もしさがあるので、雑用担当のモクローがいない今では頼らざるを得なくなるサトシ達の気持ちもわかります。
ここでも匂いに拘ったのは、ポケモンの生き物としての描写を際立たせるためだと個人的には思っています。

そのためのモクローの匂いとしてサトシのバッグ、アシマリはスイレンのいつもアシマリを抱きかかえている時の手を出す辺り、本当にポケモンはトレーナーに密接に関わっているというのを習性から改めて示してくれる巧さがあったと思いました!
モクローといえば、アシマリといえば、というのをスラスラ言えるということは、そのポケモンのことをきちんと見て、愛しているということを意味しますから。
そして駄目押しとばかりにイワンコに手がかりを見つけた時に尻尾を振らせる、という犬が興奮している時に尻尾を振る姿を模した動きをさせるという細かさですから、僕ら視聴者にもきちんと認識できるように工夫されているのを感じた次第です。

さて、キテルグマが寝たのを確認してこっそりニャース達と合流するロケット団を尻目に、アローラ御三家の三体はニャビーの案内の元橋の下を通り続けていましたが…ここでアシマリがバルーンに乗せたモクローを簡単な水路に投げてプカプカ浮かせて遊ぶ、という事をしていました。
この自分で持とうともせずにモクロー自身の力で前に進ませようとする風にして自分は隣で笑っているという構図は、何ともこれまでのモクローの恨みを晴らすかのような、そんなスイレンにも似た感受性を表していると僕的には思いました(笑)
隣でニャビーが珍しく狼狽チックにしていましたし。

この他にもまたもや面倒臭くなったのかバルーンを投げてモクローを吹っ飛ばしていたりと、何だか所々でもカラーの扱いが雑になっていくあたりが、ある種アシマリの闇とも言えそうです。
…とここまでだけならアシマリにだけフォーカスが当てられているように感じますが、その後で休憩がてら女の子3人の膝の上で何だか嬉しそうに休憩しているモクローの姿に、ある種の絶許ものの何かを感じました(笑)

キミねぇ…アシマリに恐らくは飛ばされた先にあったものが女の子の膝の上だとしても、それをいいことに膝を乗り移っていくのはどうなんですかねぇ…
一部の人的にはうらやまけしからんなのかどうかは知りませんが、これはアシマリもそりゃあ怒りますしニャビーも呆れますよね…
しかもモブの女の子のクオリティが高いのも色々とムカつく理由です(笑)モクロー的には本能で動いている感があるのであまり表立って文句を言えないのが正直なところですが…

そしてここから先はサトシ達がイワンコの匂いの嗅ぎ分けで、途切れそうになる匂いを何とか繋ぎ止めながら森に街に走り回っていく間に、ニャビー達も灯台や色々な所を行って元の街に戻ろうとするなど、並行して動く様が描かれていました。
イワンコが終始わかった状態ではなく試行錯誤感を出していたのは、匂いが恒久的にそこに残っているわけではないというリアルさと、メタ的に見てそう簡単に問題が解決するわけではない様を表していたように思いましたね。
その際の画面的な構図を見ても結構凝ったものになっていましたし、特に御三家の夕日に照らされた灯台のシーンはそのまま絵葉書くらいにはなりそうなレベルで綺麗な景色でもあったと思います。

そうこうしているうちにもう夕方にまでなってしまい、サトシ達の方も懸命に探しますが、最終的にはサトシ達の後ろにニャビー達がいるというニアミスをしてしまいました…
匂いと雖も嗅ぎ分けですから、中々方向を確定させるのは難しい…ということでしょう。惜しい所です。
そしてその御三家はといいますと、流石にモクローをバルーンで運び続けるのに疲れた動きが止まってしまったアシマリの隙を狙ってロケット団がビルの上から網を落としそのまま捕まえてしまったんです!

この方法は疲れたところを狙った中々確実な方法…と言いたい所なのですが、よくよく見なくてもビルにクレーンを設置してそこから引き上げるという大変面倒くさい作業をしています。
つまりはこの場所でこう止まるからこう引き上げるという少なくとも三つの段階を踏まなければいけないわけでして…
それを計算したロケット団の凄さよりも、ピンポイントすぎる作戦に少し困惑してしまった次第です(笑)
しかも名乗りの省略の仕方が、自分の四字熟語だけ言って名乗らないという妙なものでしたから、頭の中で「おい名乗れよ」というような感じのツッコミをしていましたね(笑)
それともその四字熟語こそが自分達だと言いたいのでしょうか?それこそロケット団らしい思い上がりと言えるでしょう。(←酷い

後は、その網で捕まった際にイワンコが匂いではなく音で気づいたというのが、これも一筋縄ではいかない感覚の巧さを表していましたね。
鼻で見つけられるものに限界があるからと、今度は犬の持ち味である聴覚を使って見つけさせる面白さを見せてくれたわけでしたから。
それに対して「以心伝心」とここでも四字熟語を使って何の過程もなしに合流してみせたロケット団の姿というのは、何とも感覚でのみ探してみせたサトシ達とは対比関係にあるように思いました。
…恐らくはどうにかして電波か何かを飛ばして合流したのだと思いますが、それでもサトシ達よりも先に探しの主を見つけたのは素直に凄いと思いました。

さて、そんな捕まってしまった御三家ですが、怖がるモクローが可愛いという中でニャビーのみが気丈な姿で「こいつらを解放しろ」と堂々と行ってのけていました!
自分ではなくモクローやアシマリのことを指している「こいつら」という言い方をしたのが、少し口は悪いものの優しい気持ちというのが伝わってきますよね。
その様子が風来坊、と言えるのかもしれません。逆に言えば自分はどうなってもいいというある種ネガティブの表れでもありそうですが…

ヒーロー気取りというよりは自己犠牲に近い、という事です。
…そんな緊張感の中で先程まで怯えていたモクローがまた寝ていたのも天然全開でこれまた笑いましたが(笑)
良く言えばニャビーの頼もしさに安心したと言えるのですが…これはあまり擁護出来ませんねぇ…
アシマリがまたニャビーが驚くほどマリの如くモクローをバウンドさせていたのも、ガッツリキレてるな、というのを感じて良かった所です(笑)

そんなニャビーですが、ニャースがその男気を気に入ってロケット団に入るように言ってきたんですね!
この一見敵に見える相手であっても状況次第では仲間に引き入れるこの打算的な姿というのは、ロケット団には勿論備わっているわけですから、ニャビーの強さもあってある種納得のできるものにはなっていました。
…ニャビーからは火の粉をかけられてそのショックで暗黒期の始まりであったあの休みの時のフルーツ横取りを思い出したようですが(笑)
逆に言えば思い出せなくなるほどあの暗黒期は消し去りたいほどのものだったのか、それともただ単に忘れていただけなのか…その辺りはロケット団の匙加減といったところでしょう。

ですが突然ニャビーが語り出したかと思うと急にみんな泣き出してしまいニャースに至っては「オヤビン肌」と言わせるレベルにまでなってしまいました!
世を捨て自分を捨て必死に生きてきたと言っていることから、恐らくはこれまでのニャビーの事を語ったのでしょうが、多少は感動するように盛っているようには思いました。
ですがムーランドに助けてもらうまでに相当な苦労があったのだろうな…と感じましたから、それをみんなハートフルに受けたということは、ニャース達もそんな感じなのでアニポケXYと違って同情する所はするのが分かって良かったと思う次第です(笑)

基本、ロケット団が炎ポケモンに同情するのはヒコザルの時に良いものが見れますから。
…それに対して人間のムサシとコジロウは何のことかはあまり分からなかったわけですが、今回はポケモンだけの世界観を徹底して描いていると考えれば、みんなの動きがこちら側に分からなくて当然、というわけです。
この辺りは冨岡さんもコンセプトを維持していると感じました。
…ニャースの「オヤビン」という言葉は良く分からなかったですが(笑)

そんなわけで更に感情移入したニャースは、再度ロケット団に入ってその心を多くの人に役立てる事を誘ったんです!
最初は打算的な面が全開だったわけですが、そこからニャビーの気持ちをきちんと汲み取った上でその心をわかってあげられる立ち位置に立つ事で、純粋さと打算をニャースは感情として持ったわけですから、このアニポケSMでは打算だけではやっていけない世界観なのかな、と変な感じた次第です。
そしてこの後で後ろでワタワタしたアシマリとモクローが、モクローが倒れた所をアシマリが叩こうとしていた描写があったのですが…ここばかりは何をしようとしていたのか僕は未だに分からなかったですね…
ニャビーの気をそらそうとこれまでのモクローいじりを実行したのか、という感じですがそう考えると中々上手いと感じました。
この辺りはコメントに委ねたいと思います…

ですがその想いも虚しく、ニャビーはロケット団に入ると言ってきたんです!
やはり感情に訴えかけられるとポケモンというのは心が揺れ動く場合というのはあるのですね…
…と思っていたら、やはり油断してオリが開いた瞬間に網を切り、そのまま反撃の狼煙をあげていました(笑)
この辺りがニャビーは達者なんですよね!恐らくモクローとアシマリには本当のことを伝えていた、またはそのまま演技を続けたと考えられますが、ポケモンの言葉がわからない僕らにとっては本当に仲間にはならないと分かっていても判別がつかないんですよ。
だからこそポケモンだけの世界観に人間を取り入れない作りを徹底しているのがわかるんですね。面白いものです。
ニャビーの立ち位置もグレーだったので本当にロケット団に入る可能性はゼロではなかったですし。

そしてそのままアシマリのバルーンに乗せて、モクローのダイレクトアタックがあっても壊れない&人間が入っても割れないほどにまでバルーンが成長していたんです!
その姿というのはスイレンは見ていなかったわけですが、それでも危機的状況になった時に力を発揮するアシマリのポテンシャルというのは5話からは変わっていなかったわけですから、これからもスイレンと一緒に恒久的になるように頑張って欲しいですね!
更にそのまま火の粉とバブル光線が放たれてロケット団は吹っ飛ばされ、そして待望の…!

「ということで今度こそ!」
「アローラ地方初!」
「せ〜の!」

「「「やな感じ〜!!」」」

キテルグマに邪魔され続けたやな感じが16話にて遂に発動したんです!


その前にキテルグマが眠っている描写があったので、そのままやな感じになる予感はありましたが、それでもこうやって久々に見られたのはこちらとしても、もちろんロケット団本人にとってもかなり嬉しいものでした!
その前にニャビーに裏切られた時に劇画を超えた意味のわからない変顔があったので、その破壊力もあって
今回のロケット団は印象に残る面が多すぎて色々特集を組めそうです(笑)
ちなみに吹っ飛ばされる時のロケット団の表情を一時停止してみると、ぶっちゃけアニポケXYの時より顔芸が極まっていて面白いので、是非やってみてください。
取り敢えず、引っ掻き回しの役回りお疲れ様でした。

そうやって星になったロケット団と入れ違いでサトシ達がやっとこさ到着して、モクローのリングをスーパーマサラ人の要領でとってあげて万事解決となりました。
…大きいオリやクレーン車があるにも関わらず何にも突っ込まないのは、それだけポケモンの事を心配して盲目になっていると考えればいいですし、リングを最終的にサトシがとってあげる事でポケモンだけの世界観から人間も上手い事シフトさせてきたのを感じて、物語の構成のうまさを改めて感じた次第です。
とにかく、リングが取れた後のモクローの嬉しそうな顔が可愛すぎましたね。

そして人間が来た、という事はそのままニャビーとの別れを意味していまして…
この時の夕日の影の付け方がシリアスさを打ち出していて、今までの動きと打って変わっていい緩急を演出でつけられていたと思います。
サトシが近づいて来て警戒しながらも、「ムーランドは元気?」と聞かれて少し表情が変わって去っていく姿は、ムーランドにサトシについて触れられていた事や、いつまでも1人で居続けることへの違和感を、ニャビーをゲットする事よりムーランドの事をきちんと気にかけていたサトシの姿を見て更に感じたことと思います。
ですが、モクローやアシマリといたことで少しは群れることに慣れてくれたと思いますから、この先にこの経験がどう活きていくか、ですね。
モクローとアシマリとの絆もできたと思いますから、楽しみにしたいです。

そんなわけで、この先ニャビーとサトシが会える可能性を、7話の潮風よろしくアローラの空に託してこの話は終わることになります。
このバリエーションは後々も続くことになるのでしょうが、潮風と違って空の方が身近に感じられる分、少しは近づけたような気がしますね。
さて、どうなるでしょうか?
後、ロケット団が吹っ飛ばされて落ちた先にキテルグマがいて真顔で回収されるというオチが備え付けられていましたね(笑)
この辺りはこれまでの変顔があったからこそ、その気持ち悪いまでの真顔の落差が光っていたと思います。
この辺りは大橋藍人さんの原画であることが本人から明かされていまして(エフェクトからして完全にらしさが出ていましたね)
この事について本人様に話した所、作監の難波さんのテイストも結構あるとのことでした。
そう考えると、今回以降の作監も期待できそうですね。

さて、次回はロトム図鑑が探偵気取りになって色々なところを探し回ります!
もはや心配しかないコンセプトですが…どうなるか楽しみにしたいと思います!