さて、今回は海モモの感想メモを載せていきたいと思います。
それでは続きからどうぞ。

第34話「いたずら妖精パニック」
脚本:菊池有起/絵コンテ:藤本義孝/演出:秦泉寺博/作画監督:三島利佳

訳の分からないものを訳の分からないまま「認め合う」事の大切さを知った、「凍らせないで!」のアンサー的作品。
…とはいっても、今までの菊池さんのしっとりしたようなお話から打って変わって、妖精ゴブリンを呼び出すツボを巡って2話の妖精ハンターランドルと、「凍らせないで!」の当事者アイリーンが再度登場しててんやわんやするカオスぶりでした…
テーマ自体は「訳の分からないものを何も考えずに凍らせるのではなく、もっと違う接し方があるのでは?」というウォータームーンの流れのリベンジではあるのですが、
アイリーンの凍らせる考え方が更に突飛になってるのと、ランドルがゴブリンを理想の姿とかけ離れているという理由から妖精と認めようとしないせいで、もう最初のゴブリンのドタバタを忘れてしまうくらいカオスで頭を抱えてしまいました…

モモのレジェンドインを掃除しようとするのをゴブリンに任せたせいという小さな出来事大きな火種感はあったものの、その中でまたゴブリンがウォータームーンのように愛想を尽かさないかだけが心配でしたね。
ですがそこはランドルが凍らされる覚悟をしてしまったゴブリンを見て「訳の分からないものを訳の分からないまま受け入れる」決意をしたのは、何が何だかと文字だけ見ると思うものの、何も考えずに凍らせる=理解すらしようとしない状態よりはかなり進歩したランドルの心だったと思わされました。
だからこそゴブリンが感動して最後の力でレジェンドインを本当に綺麗にしたわけですから、分からなくても認め合う事がどれだけ大事か、という話ですよね。(まあランドルは2話の時点で純粋ではありましたし)

「誰かと誰かが初めて出会うのは特別な一日。でもその中で認め合えるってことはもっともっと特別な素敵な事」

これは最後のモモの言葉ですが、首藤さんの考える「自己存在」の究極の答えは実はこういう事なのではないか、とも少し考えましたね。今回の話は連名ではなかったものの結構首藤さんも噛んでそうな話だったので。

ちなみに今回のモモの変身は「凍らせないで!」同様火炎放射器の主。そのせいで一回レジェンドインが大破したのは、アイリーンが気にして無かったことも含めて今回の1番の頭の抱えどころでした。
まあ本質的な話ではあると思うのですが、カオスを無理やり終結させた話とも言えるので、結構複雑な気持ちにはなりました、えぇ。


第35話「いつもどこかで」
脚本:佐藤茂/絵コンテ:佐山聖子/演出:藤本義孝/作画監督:堀内修

レジェンドパーク周辺で起こる尊い日常のお話。とは言っても首藤さんも悩みの種にしていましたが、日常と言っても何かしらは起こさないと話にならないので、新聞屋のボブと売ってもらえない新聞社の社長のロバートのくだらない喧嘩をマイケルの自立心が止める話が入っています。
丁度中盤の話という事で、モモが問題だらけのこの世界を何で好きなのか、というのが少し分かった気がします。自分の事、他人の事に日常でも全力で生きている感じがするからメチャクチャでもなんか憎めないですし飽きないんでしょうね。

今回も喧嘩の内容は野球の贔屓が新聞の傾向とボブが合わないからという非常にくだらないですが、これも全力で生きてるからこそと思うと憎めない感じはしました。
それでもマイケルからしたら血筋を考えると無視できない話なのでモモの力も借りて家出をすると…そんな大袈裟なとは思うのですがこれがボブとロバートを止めるんですから行動は正しかったとなるんですね。
これに関してはマイケルを探す時にクックブックが謎の調教トレーニングが行われて報われた事もそうですね。このトレーニングは空モモのガチョン・シンボニーやメリジェーンを思い出す流れで懐かしくもあり、結構クックブックの犬としての役割が多い本作での作りどころだったと思います。

そんなわけでロバートの所の犬兄弟も一緒になった事で半分しか食べない優しさが戻ってきましたし、こういう少しの事が最終的に大きくなっていく事が日常の幸せという物で。
人間臭さも含めて、ですね。しかしこういう回を佐藤茂さんに頼む辺りは結構首藤さんは信頼してたんだなとは思わされましたね。


第36話「レジェンドイン最後の日」
脚本:首藤剛志/絵コンテ:工藤柾輝/演出:加戸誉夫/作画監督:つるやまおさむ

突然訪れるレジェンドインとの別れ…今までモモの夢と希望の原点を作ってくれたレジェンドパークがアソコノ国分裂による国境の行き交いがされる事で解体される事になった故のある種「見限った」形になったレジェンドパークの面々でした。
この唐突さは伏線も何もあったわけではないですけど、同じ首藤脚本での冷静状態からの暴走が描かれた事、F先生の短編「ある日…」を考えればなくも無い話と考えると生々しいと言いますか…

個人的にかなりショックだったのが、2話にてこの場所が好きだからと残ってくれた妖精が何も言わずに旅立ってしまった事ですね。それだけ夢と希望が人間の勝手で壊れてしまう様は、このレジェンドパークが夢と希望の拠り所だったモモの魔法においても残酷な結末となってしまいました。
ただモモの想いが変わらなかった故の、自分の魔法の力がなくなってしまってもレジェンドパークから出られない川の生き物等を運んであげる力を見せる姿は、レジェンドインに最後の力でモモの魔法を強化してあげる優しさを持たせてくれたと思います。

とはいえ、魔法が元に戻ってもレジェンドインがなくなって夢と希望の拠り所が無くなったのは事実。事態は思ったよりも逼迫してる中でどうモモは逞しく生きて行くのか…
ママとパパは変わってしまったこの状態でも平常運転でいてくれるのが本当にありがたい話で。何せ動物に別れを告げるところでサバイバル回の時に行った島に行く辺りが残酷でしたし、レジェンドインの奥底で眠っていた夢を見続ける人たちの思念の塊がその場を離れて散り散りにならざるをえない現実もまたそうだと思ったわけです。
しかも魚が出られなかった理由がダムが阻んで出られない形でしたからね。この中でどう残り半分近くある話を進めていくか。そこは楽しみではあります。


次回は総集編なので38話から感想を始めていきたいと思います。