さて、今回は「かのかり4期」の感想を書いていきたいと思います。
それでは続きからどうぞ。

第46話「薬指と彼女」
脚本:上原莉恵/絵コンテ:松園公/演出:中野彰子/作画監督:谷澤泰史,武口憲司,他1名(グロス:マル画ファクトリー)

大人のみんなが和也や千鶴に「家族」として接してくれているけれども、それが「嘘の事」が前提になっているのがまた…という罪悪感が見えたような気がしました。

という、大人サイドから見た「和也と千鶴」の話ですが、軸になっているのは天涯孤独になった千鶴の周りには、ある種和也の「嘘」のお陰で良い大人がいてくれることになったという見方によっては歪んだ事実でしょう。
ただ「レンタル彼女」というだけでここまで見方が変わるというのも凄い話ですけど、
和の「家族なのだから頼ってほしい」気持ち、千鶴のためにハワイアンズにつれてきた事、そして和也の母である晴美の、苦労をして和也を産んだことが、その大事な子の大事な人に「和と別角度で寄り添う」という姿勢は凄く優しいながら、それは千鶴が「本当の彼女である事」が前提になっていると考えると、その歪さが見えてくるような気がしています。

それでもその和の優しさが、千鶴が何だかんだでハワイアンズをしがらみなしに楽しむ事ができているのもまた事実なので、確実に千鶴の幸せにはなっているんですよ。
そうなってくると和側は千鶴の事をただ盲目的に好きなだけなのか?という部分が出てくるわけです。そうであれば「嘘」をつかれていた時に相当心が動揺してしまうと思うので。
ですがそれはかなり杞憂で、もし和也の手からすり抜けて、和の元から離れて別の場所で幸せでいたとしても、「良かった」と言えるという和の気持ちが見えたので、これこそ千鶴への中身の伴った愛だなぁと思ったものでした。
なので、これを問うたるかからしたら、「千鶴がいなくなった後の後釜」の件を考えていたはずですけど、恐らく負けたままフェードアウトしてしまうだろうな、という悲しさはあった気がします。
この芯の通った千鶴への「愛」は、多分レンカノと嘘をつかれていたとしても変わる事がないだろうな、とは思うので。

そして晴美の方は、和のパワフルさを嫁として近くで見てきたからこその寄り添い方だと思いましたね。
共に「千鶴が和也の本当の彼女」である事が前提の事ではありますが、自分の息子の大事な人に寄り添うのは当たり前、と考えている辺りに優しさが見えるような気がしましたし。
だからこそ、千鶴に和が譲った指輪の代わりに、ローコストではあるものの指輪を買った千鶴は、晴美の大変だった日々を肯定しつつ、自分がレンカノである事の罪滅ぼしをするという、かなり表裏一体のシチュエーションが見えたのは面白くはありました。
千鶴にとっては単なる「和也の見栄」からのスタートなので、本当に和也の事をどうでも良いと思っているなら、このタイミングでなくても麻美が話していたようにぶち壊す未来もあったはずです。
ですがそれをせずに「乗り越えよう」と和也に言って、晴美や和に対しても真摯に接する…
これだけで和也への気持ちの向き具合と、千鶴本来の優しさが見えるので、本当に麻美のしている事はお節介なんてレベルじゃないな、と思うわけです。

晴美と千鶴の会話を聞いて「指輪」の話が出た時に「無し寄り」とモノローグがありましたけど、別に千鶴はそれを貰おうなんて話はしてないですし、千鶴としてもかなり苦悩がある中での指輪との向き合いをしているわけです。
それを「無し寄り」の一言でかたずけてしまうのは、あまりにも表面的かつ自分の都合の良いように(悪いように?)解釈しすぎなのではないか、とも思うわけです。
なにはともあれ、千鶴がハワイアンズを楽しんでいるのは、いたずらっ子のような声で「誘ってくれてありがとう」と和也に言える時点でそうなので、ここからドラマ的にどう動いていくか、ですね。

最後に和也の父親である和男の千鶴関係の話ですが、ここのアニメの部分は確か省略ナリされていた気がするので、「好きな女の前くらい恰好つけろ」という言葉がここで回収となってましたね。
それだけなら「見栄」になるのですが、それが「相手を想う為の嘘」という言葉と共に出てくると、大分和也の心に突き刺さる物になるというもので…
現状和也は告白一本鎗ではあるのでそれだけでは難しいとは思いますけど、それによって動く千鶴の心に関しては話が別なので、そこは和也の見栄のようなものを見てみたいとは思っています。

という感じで簡単にではありますが感想記事を終わりたいと思います。